H.カスキ『夜の海辺にて』op.34-1

今日はシベリウスと同じフィンランドの作曲家、
カスキのピアノ曲を紹介したいと思います。
年代的にはシベリウスの少し後輩といったところで、当人同士の交流もあったそうな。

残念ながらシベリウスの存在に隠れてしまい、
最近まで本国フィンランドでも忘れられていたそうなのですが、
ピアニストの館野泉さんの活動などでようやく日の目を浴びることとなりました。

『夜の海辺にて』はカスキの代表曲とも言える作品で、古典的な美しさを持つ小品です。
近現代的な響きは殆どなく、ロマン派的ですね。
シベリウスとはまた違った情景を描き出してくれます。

J.シベリウス『樅の木』op.75-5

ぼくは北欧フィンランドの作曲家のピアノ曲をよく弾いているのですが、
その中でも一番最初に弾いた曲がシベリウスの『樅の木』です。
(ちなみに読み方は「もみのき」です。念のため。)

シベリウスといえば交響曲や交響詩などが有名な北欧の大作曲家ですが、
ピアノ曲も小品を中心にたくさん生み出しています。
ほぼ絶え間なく作曲されているので、作風の変化が読み取れるのも面白いところ。
この曲は中期の作品で、シベリウスのピアノ曲の中でも人気の高い1曲です。

初めて弾いたのは学生のころでしたが、
独特の情景描写や響きにすっかり魅せられてしまいました。
ある意味、今の演奏活動の原点とも言える作品です。