新田ユリ『ポホヨラの調べ』

先日、本屋に立ち寄った際、興味深い本を見つけました。
タイトルは『ポホヨラの調べ』。
貴重な北欧音楽の書籍ということで即買いしました。

著者の新田ユリさんは指揮者なので、
譜例を交えての具体的な演奏の話が多数出てくるなど、掘り下げた内容となっています。
北欧音楽への親しみを感じさせてくれますね。

そして個人的にいい仕事をしてくれたと思ったのは、巻末の「北欧の作曲家200人のリスト」。
それぞれの国の作曲家を主要作品と共に取り上げられています。
はじめて耳にする名前のオンパレードで、、、これはすごい!

北欧音楽への興味をさらに引き出してくれる一冊でした。

J.シベリウス『樅の木』op.75-5

ぼくは北欧フィンランドの作曲家のピアノ曲をよく弾いているのですが、
その中でも一番最初に弾いた曲がシベリウスの『樅の木』です。
(ちなみに読み方は「もみのき」です。念のため。)

シベリウスといえば交響曲や交響詩などが有名な北欧の大作曲家ですが、
ピアノ曲も小品を中心にたくさん生み出しています。
ほぼ絶え間なく作曲されているので、作風の変化が読み取れるのも面白いところ。
この曲は中期の作品で、シベリウスのピアノ曲の中でも人気の高い1曲です。

初めて弾いたのは学生のころでしたが、
独特の情景描写や響きにすっかり魅せられてしまいました。
ある意味、今の演奏活動の原点とも言える作品です。